日本学生支援機構で奨学金を借りる時に利率は「固定」と「見直し」どっちを選ぶべき?
日本学生支援機構で奨学金を借りる大学生や高校生の皆さんは、
奨学金を借りる時、また貸与終了時に利率算定方式は
- 利率固定方式
- 利率見直し方式
のどちらを選ぶことができます。
どちらを選びますか?
本記事では、どっちを選ぶべきか決めかねている人に、
それぞれの
- メリット
- デメリット
についてお話していこうと思います。
利率の算定方法の選択 |
【奨学金】利率固定方式のメリット
日本学生支援機構の「奨学金システム」における『利率固定方式』とは
- 奨学金の貸与終了時に金利が決まる
- 奨学金の返済完了まで利率(支払い利息)がずっと固定(一定)
というものです。
「物価」や市場の「金利」の変動に"数字上は"影響されません。
なので、貸与終了後に支払い総額が計算できます。
【奨学金】利率固定方式のデメリット
利率固定方式は、市場の金利が安定している状況であれば
- 奨学金の返済総額が変動しない
- 計画的に返済していくことが可能
という非常に魅力的なものです。
しかし、あくまで「市場の金利が安定している」ことが前提です。
利率が決まるのは貸与終了後
奨学金を応募する時と、返済を始める前に
- 利率固定方式
- 利率見直し方式
のどちらかを選ぶチャンスが2度あります。
というのも、利率が確定するのが「奨学金の貸与終了後」だからです。
利率固定方式はハイパーデフレで苦しくなる
貸与終了後に、利率が確定しますよね。
それを返済完了まで固定されるとします。
もし、返済途中にハイパーデフレが起こると、
- 返済総額は変わらない
- 給料が上がらない(むしろ下がり続ける)
という状況なので、返済が苦しくなっちゃいます。
だって、体感的な支払い総額が勝手に増えちゃいますからね。
【奨学金】利率見直し方式のメリット
貸与終了後に一度利率が固定されますが、
- 5年目
- 10年目
- 15年目
のように5年ごとに利率が見直されますよ~という方式です。
「デフレ」による、体感的な返済総額の増加が、利率が下がる分、抑えられます。
ですが、利率がマイナスになることはあり得ません。
デフレ具合によってはメリット低下
もし、ハイパーデフレが起こっても、「返済が楽になる」ということはありません。
漏れなく苦しくなります。
しかし、利率が固定されているよりかは、「幾分かは返済がマシ」というシステムです。
【奨学金】利率見直し方式のデメリット
今の日本経済は「デフレ」の魔のサイクルから中々抜け出せていません。
ですが、赤字国債をじゃんじゃん出しているので、ハイパーインフレが起こる可能性が、
- 歴史的観点から
- 他の要因から
起こり得る。
とも言われています。
このハイパーインフレが起こると、利率見直し方式を選択していると
- 利率が上がる
- 数値上の返済総額が増える
ことになり、利率固定と比較して「損」になります。
インフレ度合いによってはデメリット消失?
しかし、ハイパーインフレの度合いによっては、あんまり
- 利率固定方式
- 利率見直し方式
のどちらであっても、大差がなくなることもあります。
なぜなら、奨学金の利子は最大で3%が上限として定められているからです。
例えば、ハイパーインフレが起こることによって、今の1万円が1円の価値になるとします。
- 今、500万円の奨学金を借りています
- ハイパーインフレが起こります
- 奨学金が実質500円程度になる
3%の利息とかは、もはやどうでも良いレベルですよね(笑)。
要するに、利息が3%になっても、別に大したことないレベルのインフレが起こればデメリット足り得なくなります。
(まとめ)結局、奨学金は「利率固定」「利率見直し」どっちが良い?
結局、奨学金の利率算定方式は
- 利率固定方式
- 利率見直し方式
のどっちが良いのでしょうか?
答えは、
- 貸与終了後
- 10年~20年後
の「経済状況」次第であるのと、返済期間次第です。
経済状況によって変わってくる
デフレが、これ以上に激しく進んじゃう場合は、「利率見直し方式」の方がまだ救いはあります。
一方、インフレが起こる可能性がある場合は、利率固定方式の方が得ですが、度合いによっては「利率見直し方式」でも大したデメリットではなくなります。
返済期間の長さによっても変わってくる
そんなすぐに
- ハイパーインフレ
- ハイパーデフレ
のどちらも、やってくるとも思えません。
短期間で返済完了できる場合は、「経済状況が安定している」とみなせるので
金利が低い時期に一気に返済するのであれば利率見直し方式の方が、支払う利息が少なく済みます。
ただし、利率が見直される前(5年以内)に返済しきれる人限定です。